鷺森御坊(和歌山県和歌山市)

鷺森御坊

紀伊国おける一向宗(浄土真宗)の別院。
1476年、紀伊国冷水浦に建てられた冷水道場が始まり。

1693年成立の『鷺森旧事記』によると、冷水浦の住人・喜六大夫が熊野参詣の途上で冷水浦を訪れた蓮如に帰依し、1476年に冷水道場を建立したとされる。
その後、道場は1507年に名草郡の黒江、1550年に和歌浦弥勒寺山に移り、1563年に雑賀庄鷺森に移転。
同地には石山本願寺から退去した顕如が1580年から1583年にかけて滞在しており、浄土真宗の本拠地として位置付けられていた。

戦国時代末期に羽柴秀吉による紀州征伐によって衰退するも、紀州国内の門徒の支援によって1768年に再興。
第二次世界大戦中の和歌山大空襲によって建造物は焼失。
1948年に再建され、その後に改築された建物が現在に残る。
2015年に実施された発掘調査では、御坊の南辺にあたる和歌山市立城北小学校のグラウンドで幅16m、深さ3mの堀跡が検出された。

正式名称は『本願寺鷺森別院』。
当時は「鷺森御坊」「雜賀御坊」「鷺森本願寺」とも呼ばれていた。

所在地

和歌山県和歌山市鷺ノ森

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